廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
第29回廃棄物資源循環学会研究発表会
セッションID: A10-1
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A10 ごみ文化・歴史
清掃条例と廃棄物処理研究
*山崎 達雄
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抄録

明治33年に公布された「汚物掃除法」は、土地の所有者等や市に、汚物の掃除、清潔の保持を義務付けました。しかし、、汚物を掃除し、処分すれば足りるという考え方で、屎尿の処理実態についていえば、近世社会と大きく変わりはありませんでした。
これに対して、「汚物掃除法」を改正して、昭和29年に制定された「清掃法」は、「汚物を衛生的に処理し」、「生活環境を清潔」にすることにより、「公衆衛生の向上を図ること」を目的(第1条)とし、市町村に①清掃思想の普及、②職員の資質の向上、③施設の整備と作業方法の改善を図り、④清掃事業の効率的な運営を求めるもので(第2条)、はじめて汚物を科学的に処理する立場に立脚したものです。
京都市は、法の施行にあわせて「清掃条例」を制定していますが、注目すべきことは、京都大学等にごみの堆肥化等の研究を委託していることです。「清掃法」施行当時の京都のごみ処理状況も含めて報告したい。

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© 2018 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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