著者らはこれまでに、災害廃棄物対策の強化は自治体職員における当事者意識が重要であると仮定し、自治体職員を対象としたアンケート調査により、自治体職員における災害廃棄物対策への当事者意識に係る7つの潜在的因子 (「災害対応業務に係る効力感因子」、「処理計画の策定 (改定)に係る関心因子」、「市民の安全・安心に係る当事者意識因子」、「生活環境保全に係る知識因子」、「地域コミュニティへの参加因子」、「日頃のごみの分別因子」および「職場の地域特性因子」)を抽出した。そこで本稿では、因子間の相関を明らかにすることを目的に、7つの潜在的因子についての要因分析を行った。その結果、「市民の安全・安心に係る当事者意識因子」からみると、「処理計画の策定 (改定)に係る関心因子」あるいは「職場の地域特性因子」の因子得点が高い自治体職員は、「市民の安全・安心に係る当事者意識因子」の因子得点が高くなる傾向にあるといえた。