我々はこれまで、リン吸着用ガラス発泡体の製造方法の開発と、これを用いたリン吸着による水質浄化と回収リンの肥料での再資源化を組み合わせたリン再循環利用システムを提案してきた。しかしながら、ガラス発泡体のリン吸着機構については不明な点が多く、さらなるリン吸着能の向上のためには、この点を明らかにしておく必要がある。本報告では、ガラス発泡体のリン吸着機構を解明するため、吸着等温線を作成し、その反応様式の解析を行った。その結果、ガラス発泡体のリン吸着反応はLangmuirの吸着等温式に適合したことから、その表面における単分子層吸着であることが示唆された。反応速度モデルについては、粒子内拡散モデルがもっとも適合することが示唆された。以上の結果から、ガラス発泡体のリン吸着機構について議論した。