抄録
一般廃棄物最終処分場では埋立量の漸減だけでなく焼却残渣のリサイクル等により埋立廃棄物の質・量が変化してきている。本研究ではこのような最終処分場での安定化挙動を空間的かつ非破壊的に把握することを目的とし,比抵抗探査によるモニタリングを実施している。本稿では比抵抗モニタリングの結果と,ボーリングコア試料の物性値測定結果との比較結果を行った。本調査により,焼却残渣と不燃残渣の埋立割合に伴う飽和度や間隙率といった物性値の相違は,比抵抗構造に影響しており,比抵抗モニタリングを用いたにおける最終処分場の安定化挙動を把握する上での有用な情報となることが示された。