主催: 一般社団法人廃棄物資源循環学会
会議名: 第30回廃棄物資源循環学会研究発表会
回次: 30
開催地: 東北大学川内キャンパス
開催日: 2019/09/19 - 2019/09/21
食品工場で発生する排水油のエネルギー化にあたり、BDF化反応および嫌気発酵分解を組み合わせたハイブリッドプロセスによる検証を実施した。排水油は、常温での静置により、油相を効率的に回収できることがわかった。油相中の水分は0.1 wt%と極微量であり、BDF化により再資源化できる可能性が高いことが示唆された。分離した油相のBDF化反応条件を検討した結果、メタノールをモル比で油分の14当量投入してもBDF化率は45 %程度であった。油相に含まれる不純物の悪影響が懸念されるため、反応前における油水分離の強化、メタノール混合率の最適化およびBDF洗浄方法の見直しを今後検討する必要があると考えられる。静置分離により得た固相成分については嫌気発酵試験を実施した。種菌投入後の初期段階では主に水素が発生し、時間経過に伴い水素ガスが減少するとともにメタンガスが増加する、典型的な有機物の嫌気発酵挙動を確認できた。