廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
第30回廃棄物資源循環学会研究発表会
セッションID: A4-6-O
会議情報

A4 物質フロー分析(1)
同一性判定システムを用いた東京都市圏における建設資材の偏在性及び動態に関する研究
*朝隈 友哉奥岡 桂次郎谷川 寛樹
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

循環型社会の形成に向け、都市における詳細な物質ストック分布を時系列で広範囲に渡って把握することが求められる。本研究では、地理情報システム(GIS)による建築物を対象とした年代間の同一性判定を用いることで、東京都市圏における建設資材の偏在性及び動態に関する推計を行なった。

結果として、東京都市圏全体で2003年から2014年にかけて建設資材蓄積量は1954百万トンから2363百万トンとなり1.21倍増加した。各都道府県で増加率は1.19から1.24であり、建設資材蓄積量と成長率が比例しないことが示された。また、東京都では2009年から2014年にかけて投入量が108百万トン、廃棄量が62.6百万トンであり、建設資材投入量が建設資材廃棄量を上回った。さらに、ストックとフローの関係より、各都市で資材蓄積が行われている一方で、物質代謝の速度が減少していることが明らかとなった。

著者関連情報
© 2019 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
前の記事 次の記事
feedback
Top