廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
第32回廃棄物資源循環学会研究発表会
セッションID: A3-2-O
会議情報

A3 住民意識・環境教育
水銀に対する嫌悪感に関する研究(その3):水銀や水俣病への認知度との関係性
*高橋 史武
著者情報
キーワード: 水銀, 嫌悪感, 定量分析
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

水銀に関する水俣条約の発効に伴い、使用後に回収された余剰水銀を環境安全に埋立処分する必要性がある。水銀の安定化処理施設や長期保管施設などは住民合意を得ることに大きな困難性が予想され、水銀への嫌悪感がそれに寄与する可能性がある。本研究では水銀への嫌悪感と水銀への認知度について比較検討した。水銀への認知度は水俣病への認知度と強い相関を示した。個人的嫌悪感のばらつきに性別や年齢による影響は見られず、個人的嫌悪感は性別や年齢以外の要因に強い影響を受けていることが示唆された。認知度が低い場合、個人的嫌悪感は認知度に関わらず一定であったが、認知度が中立よりも高い場合だと認知度が高くなるほど嫌悪感が増加した。つまり、水銀を知るほど嫌悪感が強くなる傾向を示しており、水銀関連施設の情報周知に合わせて水銀への認知が向上すれば、水銀への嫌悪感が増加することが予想される。

著者関連情報
© 2021 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
前の記事 次の記事
feedback
Top