廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
第32回廃棄物資源循環学会研究発表会
セッションID: E5-7-P
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E5 有害物質の溶出と挙動
河川底質汚泥含有重金属の溶出抑制剤の開発
*土井 和也伊藤 洋大石 徹西川 奈那
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キーワード: 重金属, 不溶化, 汚泥, 固化処理
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抄録

中国では、河川に堆積した大量の底質汚泥が原因で依然水質改善が進まない河川も多く存在しており、これらの汚泥の処理が緊急の課題となっている。こうした中で、河川底質汚泥を掘削した後、特殊な固化剤を用いて固化処理を行い、河川護岸材として再利用する技術が実用化された。一方、底質汚泥に重金属が含有されているときの対策は確立されておらず、対策が必須である。本研究では、こうした背景にあって極低コストで重金属溶出を抑制することが可能な不溶化剤を開発することを目的とする。

 人工汚染汚泥に対して不溶化剤として重炭酸ナトリウムを主剤とし、助剤として熔成リン肥、過リン酸石灰を添加した場合、重炭酸ナトリウム単体よりも助剤を添加したほうが溶出低減率は向上した。重炭酸ナトリウム0.1wt%と熔成リン肥0.1wt%または過リン酸石灰0.05%添加した場合、Cd、Pbの溶出を90%以上、Asの溶出が60%低減された。

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© 2021 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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