主催: 一般社団法人廃棄物資源循環学会
会議名: 第32回廃棄物資源循環学会研究発表会
回次: 32
開催地: 岡山コンベンションセンター
開催日: 2021/10/25 - 2021/10/27
ベトナムの電気・電子機器廃棄物(e-waste)および使用済み自動車(ELV)解体処理場で採取したダスト試料を対象に、ハロゲン系難燃剤(HFRs)とリン酸エステル系難燃剤(PFRs)のスクリーニング分析を実施した。その結果、多様なHFRsおよびPFRsが検出され、e-wasteだけでなくELV解体処理場における複合汚染の実態が本研究で明らかとなった。とくに、e-waste解体処理場ではポリ臭素化ジフェニルエーテル(PBDEs)やその代替物質であるリン酸トリフェニル(TPHP)が、そしてELV解体処理場では塩素系PFRsが高濃度で検出されたことから、作業従事者はダストを介してこれら難燃剤に相当量曝露されている可能性があり、そのリスクが危惧された。そのため現在、模擬消化液を用いてHFRsおよびPFRsのバイオアクセシビリティを見積り定量的な曝露リスクの評価を進めている。