主催: 一般社団法人廃棄物資源循環学会
会議名: 第33回廃棄物資源循環学会研究発表会
回次: 33
開催地: 宮崎大学
開催日: 2022/09/20 - 2022/09/22
リチウムイオン二次電池(LIB)は携帯電話などに幅広く使われている。それらの普及に伴いLIBの生産量が増加するとともに、リチウムの価格が高騰している。しかし、日本におけるリチウムのリサイクル率はゼロであり、原料はすべて輸入に頼っているため、廃LIBからのLi回収は重要な課題のひとつである。 著者らは、正極活物質(LiCoO2)モデル試料および廃LIBの正極材をAr雰囲気下での焼成および水浸出処理により、どちらの試料でもLiを98%以上水浸出させることを達成した。その一方、廃LIB由来の正極材からはバインダー由来のFも大部分がLiとともに浸出することも明らかにした。廃LIBから簡単な方法でLiを回収するためには、試料を廃LIBセルにした上で、雰囲気ガス、焼成温度などの影響を明らかにすることが必要である。本研究では、廃LIBセルを様々な条件下で焼成し、LiおよびFの浸出に及ぼす影響を調べた。