廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
第33回廃棄物資源循環学会研究発表会
セッションID: F2-9-P
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F2 分析技術・試験法・リスク評価
シロキシ基をもつ脂肪酸で撥水処理した都市ごみ焼却飛灰中放射性セシウムの溶出試験
*加世田 大雅木内 彩乃秋野 友香小川 熟人小池 裕也
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抄録

これまでに我々は、独自に設計・合成したシロキシ基をもつデカン酸誘導体を用いて都市ごみ焼却飛灰の撥水処理を施すことで、放射性セシウムに対して溶出抑制効果を示すことを報告した。今回、デカン酸よりも炭素鎖の短い2 種類の脂肪酸を新たに合成した。合成した脂肪酸は都市ごみ焼却飛灰と混練して撥水処理を施し、環境庁告示第 13 号試験に基づき、放射性セシウムの溶出量を評価した。その結果、カルボキシル基の有無は放射性セシウムの溶出抑制に重要な結果を与えることがわかった。また、シロキシ基をもつ脂肪酸誘導体はオレイン酸と比較して放射性セシウムの溶出量を抑制することができた。特に、炭素鎖が長いほど、溶出抑制効果が高いことがわかった。今後、より炭素鎖を伸長した撥水剤を合成し、放射性セシウムの溶出抑制効果を検討する。

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© 2022 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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