筆者らは、これまでのUCO(使用済食用油)に加え、更に資源豊富な木質系バイオマスや廃プラスチックへと原料を拡大し、R-CFP(REVO-Catalytic Fast Pyrolysis)技術により、SAF等低炭素燃料を製造するプロセスを開発している。
本報では、これまでの検討結果をもとにベンチスケール(5kg/day)のR-CFP装置を製作し、廃プラスチックからSAFを主成分とする燃料の製造を試みた。試験条件は、廃プラスチックと炭素源触媒の混合比3:1(重量比)、原料供給速度283.2g/h、流動床熱媒体:炭素粒子、流動層N2流量:1.5NL/minである。その結果、分解油収率は約84wt%、分解油中のSAFの割合は約57wt%と良好な成績を得た。
また、主成分が杉粉からなる急速接触熱分解残渣と分解油の分離時に得られたバイオピッチから総発熱量7,830cal/gの高品質バイオコークスを試作した。