都市ごみの焼却処理により生じる焼却飛灰は、Pb等の人体に有害な重金属を濃縮する傾向にある。焼却飛灰中重金属は環境水との接触に伴い、環境中に拡散する恐れがある。日本では、環境庁告示第13号に従った試験(JLT-13)を実施し、試験後の溶出液中有害元素濃度が基準値を超えた場合、安定化処理を行うことが義務付けられている。ジオポリマー固化(GS)体は、活性フィラーとアルカリ溶液の反応により作成した非晶質ポリマーであり、重金属類等の不溶化効果が確認されている。これまで、活性フィラーとして土壌を使用し、焼却飛灰中放射性セシウムの不溶化効果を検証してきた。本研究では、放射性セシウムの溶出抑制効果が良好だった赤玉土と焼却飛灰を混合し、都市ごみ焼却飛灰・赤玉土混合GS体を作製した。液固比などの試験条件を変更したJLT-13と世界各国の溶出試験を実施し、試験法ごとの重金属溶出挙動及び溶出抑制効果を検証した。