近年、在韓米軍基地の返還予定地域の残留性有機汚染物質(POPs)を含む複合汚染土壌が確認されている。しかし、韓国ではPOPsに関連した浄化基準および浄化方法が無く、POPsで汚染された土壌の浄化が行われてこなかった。今後、在韓米軍基地の返還に伴う複合的土壌汚染事案が発生する可能性があるため、POPsが検出された汚染土壌の浄化基準および浄化方法を明確に規定することが求められていた。2018年には、土壌汚染の詳細調査が実施され、2019年には、ダイオキシン類を含む複合汚染土壌の浄化のための追加調査と実施計画が立案された。その後、実施計画を基に浄化工事が施工され、2022年には浄化が完了した。今回、キャンプマーケットDRMOサイトのダイオキシン類を含む複合汚染土壌の浄化、土壌パイルを構築して熱伝導加熱による熱脱着工法(IPTD)を用いた汚染土壌浄化事例を中心に報告する。