廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
第34回廃棄物資源循環学会研究発表会
セッションID: A5-7-P
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A5 産業廃棄物
北海道における使用済み太陽光パネルが最終処分場の残余容量へ与える影響の検討
*福田 陽一朗朝倉 賢山口 勝透
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抄録

北海道では2021年までに約20万tの太陽光発電パネル(PVパネル)が設置されたと推計されており、2030年代以降使用済みパネルの排出量の増加が予想されている。本研究では、道内のPVパネルと管理型産業廃棄物最終処分場の設置箇所およびそれぞれの諸元情報をGISデータベースへ統合し、経路解析によってパネルを処分場へ搬入した場合の残余容量への影響を試算した。結果として、パネルと処分場の設置箇所の空間分布には偏りがあり、処分場の残余容量への影響は地域差が大きいことが把握された。特に釧路総合振興局管内は処分場の残余容量が限られているため、影響が大きいことが明らかとなった。受け入れ余力が十分でない場合は他地域の処分場へ輸送されることとなり、輸送コストの増大を招く可能性が示唆された。今後、設備の放置や不適正処理を防止するためにも、地域の状況を踏まえたリサイクルの推進や受け入れ体制の整備が望まれる。

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© 2023 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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