本研究は、「防災機能を持つ市街地清掃工場の立地に関する研究」の一連の研究であり、本稿は渋谷清掃工場周辺住民に対して行った住民意識調査の報告である。渋谷清掃工場は渋谷駅南500mの繁華街に隣接する業務地に建設された工場で2001年に竣工した。 地域住民の属性は、居住形態と職業に特色がみられ、居住形態は一戸建て持ち家の割合が極めて低く、集合住宅が高い。職業は、個人事業主の割合が他6工場平均の2倍以上高く、繁華街の事業主が多く居住する特徴がみられた。 住民の清掃工場に対するイメージは好意的な住民は半数以下であるが、否定的な住民も少なく、中間的な住民が半数近くであった。一方、9割近くの住民は工場が防災支援施設となる必要性を感じており、防災支援施設化は工場のイメージが好意的に変化することも示された。