廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
第35回廃棄物資源循環学会研究発表会
セッションID: C1-4-O
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C1 容器包装およびプラスチック(1)
ポリ塩化ビニル熱分解残渣の燃料特性に関する研究
*恩田 紘樹綿貫 陽介徳田 敬二中村 一生須永 浩平村上 慎一
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抄録

汎用樹脂の一つであるポリ塩化ビニル(PVC)は幅広い用途で用いられるが、熱分解により塩素分が主に塩化水素として脱離するためケミカルリサイクルは困難とされている。しかし、PVCの熱処理により塩素分を除去できれば、残渣(PVC残渣)は燃料としての用途が期待できる。そこで本研究では軟質PVCから塩素分や添加剤成分のみを低減するのに適した熱処理条件について検証し、さらに得られたPVC残渣の塩素含有量や発熱量を評価した。その結果、軟質PVCを300℃以下で熱処理することで塩素分や添加剤のみを低減できることが示唆された。また、PVC残渣の発熱量は木質ペレットより高く、廃棄物固形燃料(RDF)と同等以上であり、特に250℃および300℃PVC残渣では古紙及び廃プラスチック類を主原料とした固形燃料(RPF)の塩素含有量基準を満たしたことから燃料として利用できると考えられた。

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© 2024 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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