主催: 一般社団法人廃棄物資源循環学会
会議名: 第35回廃棄物資源循環学会研究発表会
回次: 35
開催地: つくば国際会議場
開催日: 2024/09/09 - 2024/09/11
日本は2050年までにカーボンニュートラルを目指すことが宣言され、自動車産業においても全ライフサイクルでのCO2排出量の削減が求められている。本研究は、使用済み自動車の解体および破砕工程における電力消費量や燃料使用量を計測し、車両区分別にCO2排出量及び原単位を算出した。解体工程では、重量区分ごとに異なるCO2排出量が確認され、ニブラやプレス機が高い排出割合を占めた。一方、フロン回収機や液抜きはCO2排出量が比較的少ないことが示された。破砕工程では、シュレッダーがCO2の主な排出源である一方で、事業者間のばらつきもみられた。これらの結果から、機器の種類や運用方法がCO2排出量に大きな影響を与えることが明らかになった。車種ごと・1台ごとのデータの取得や測定データ数の増加に取り組むことで、各処理プロセスのCO2排出量原単位をより精緻なものに更新できると考えられる。