未焼却物が多く埋め立てられた管理型最終処分場に追加で設置されたVP200有孔ガス抜き管においてガス放出量及び深度別ガス濃度を観測した。ガス放出量は、外気の侵入が少ない深度のガスのうちメタンと二酸化炭素の合計で、熱線式風速計を用いた10秒間隔で15分間のガス流速から求めたところ、当該調査地では気圧変化とガス放出量の変動傾向が概ね一致することが分かった。他方、ガス抜き管の口径が大きい場合は、ガス流速0.01 m/秒の違いがガス放出量に非常に大きく影響するため、口径を絞ってガス流速を測定する方が良いと思われた。さらに、管内の深度別ガスを採取する「通常法」と、管周辺の廃棄物層内ガスを採取できる大口径ガス抜き管に対応したバルーン型エアパッカーを用いた「BaAP法」で行ったところ、BaAP法が実際の層内ガスを採取できるのに対して、通常法はガス抜き管内で撹乱・均一化されたガスを採取する方法と言えた。