流通研究
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江戸期呉服商の仕入変革
我が国における百貨店業態成立の史的背景
武居 奈緒子
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2006 年 8 巻 3 号 p. 17-35

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抄録
本研究の目的は、新興呉服商が、卸売商支配の流通で、どのように成長し最終的に百貨店業態へと業態革新を遂げたのかについて、一次資料に基づいて論証することである。新興呉服商の仕入革新の特徴は、流通チャネルの短縮化、安定的仕入れルートの確保、仕入商品の拡大からなる。新興呉服商と産地の仲買との共存と離脱という呉服商の革新的行動は、大規模小売商としての道を切り開き、大量販売・高品質による信用・多品目取扱いの基盤となり、日本における百貨店の原型が形成されることが明らかとなる。
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© 2006 日本商業学会
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