計算力学講演会講演論文集
Online ISSN : 2424-2799
セッションID: F2-3
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F2-3 WSMPを用いたNASTRANの最適化事例(F2. 企業におけるCAEの適用(1))
管波 伸彦
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抄録
汎用構造解析ソフトウェアNASTRAN(NASA Structural Analysis Program)[1]は,連立一次方程式の解法に'Out-of-Core'アルゴリズムを採用しているため,高い処理性能を実現するにはCPU能力,メモリバンド幅,I/O処理能力が高度にバランスされていることが求められる.WSMP(Watson Sparse Matrix Package)[2][3]はIBMワトソン研究所が開発した連立一次方程式解法パッケージである.'In core'アルゴリズムにより大規模疎行列の求解を高精度かつ高速処理することが可能である.本論文では,NASTRANを題材にしてISV(Independent Software Vendor)プログラムにWSMPを適応する技法,および結果としてプログラム特性が変更され実行効率が改善できることを述ペる.NASTRANを含む多くのCAE(Computer Aided Engineering)ソフトウェアが備えている外部インターフェースとFORTRANまたはC等のユーザープログラムを組み合わせることにより,方程式解法機能を外部処理することが可能になる.この技法を適応することにより,従来のシステム構成を簡略化することも可能になる.またI/O処理が大幅に低減され並列処理効率が向上することにより大幅な処理時間の短縮が図れることを報告する.
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© 2010 一般社団法人 日本機械学会
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