会議名: 日本機械学会 関西支部第97期定時総会講演会
開催日: 2022/03/16 - 2022/03/17
建物の構造体には,スケルトン保護や美観を目的として,タイルやモルタル工事などの外装仕上げが施されている.しかしながら,経年劣化により剥離したコンクリートやタイルなどの一部が落下して,重大な事故を引き起こす可能性がある.これを防ぐために、外観の目視検査や打音法による検査が行われているが,足場が必要であることや検査員の技量が診断精度に影響することなど,多くの問題がある.そこで,遠隔で検査ができるパッシブ赤外線サーモグラフィ法が使用されている.本手法では,太陽光や周囲の建物の背景反射成分により測定精度が低下するという問題がある.本研究では,SLAMによって位置推定を行い,方向を変えて撮影した赤外線画像を対象平面に逆射影することで反射低減を行う手法を開発した.