冷間加工度の異なるSUS304 CT試験片を用い、ASTM E1820-01に準拠したJ_<IC>試験を実施して試験片サイズ、SZW_CおよびJ_Qの相関を調べた。J-R曲線から求めたJ_QはB=0.5W(B:試験片厚さ、W=試験片幅)の標準寸法比を有する相似形の試験片を用いた場合は試験片サイズとともに低くなる傾向であるが、板厚のみを小さくした場合は、J_Qは高くなることがわかった。一方Validと判定されたJ_Q(=J_<IC>)に対してはSZW_C=89J_<IC>/Eの関係が成立したが、J_QがInvalidと判定された試験片のSZW_Cは標準寸法比のまま相似形で小さくした場合も板厚のみを小さくした場合も低くなる傾向があり、SZW_Cから予測した破壊靱性値J_<SZWC>(=E・SZW_C/89)は常にJ_<IC>よりも低めに評価されることがわかった。