運動及び動力伝達機構シンポジウム講演論文集
Online ISSN : 2424-306X
セッションID: 131
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JIS0級POM製ハスバ歯車の回転伝達精度(O.S.09-4 プラスチック歯車(4))
別所 穣望月 章弘三輪 勝正大塚 弘己
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抄録
樹脂製歯車の回転精度の向上のためには、成形時の寸法精度向上が不可欠である。しかしながら、ポリアセタール樹脂は結晶性の樹脂であるため成形収縮率が大きく、歯車のように肉厚が不均一な形状であると様々な変形が起こり、高精度な成形品歯車を得ることは困難な場合がある。当社ではポリアセタール樹脂の成形品歯車の初期寸法精度を向上すべく、射出成形時に歯車ウエブ部分を圧縮する成形工法でポリアセタール樹脂成形品歯車の高精度化に挑戦した。その結果、材料面、金型面、成形加工面からの検討により、JIS0級(JIS B1702 1976)ハスバ歯車の射出成形に成功した。実際に成形品で得られたJIS0級成形品歯車や同じく高精度のJIS0級切削品歯車さらに寸法精度の劣る歯車の回転伝達精度を片歯面噛合試験にて調査し、ポリアセタール樹脂製歯車の寸法精度が回転伝達精度に対してどのような影響を及ぼすのかを検討した。その結果、良好な回転伝達精度を発揮するためには高精度な寸法精度が不可欠であり、わずかな寸法誤差でも回転伝達精度に対して大きな影響を及ぼすことが確認された。
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© 2004 一般社団法人 日本機械学会
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