抄録
低剛性物体に対する切削加工では切削力に起因する弾性変形と,それによる形状誤差の回避が重要な課題となる。ジェットエンジン部品のタービンブレードに対する多軸切削加工においては,工具姿勢は CAM オペレータによって経験的に決定されてきたそこで,本研究ではブレード表面の仕上げ加工を対象として,工具相対姿勢に対するブレード各部の変形量を切削力予測と FEM による変形解析を連成させて定量的に評価するシステムの開発を行ったこれにより加工効率を維持しつつ,形状誤差の発生しにくい工具姿勢を自動的に探索することが可能となった.