抄録
製造業は, 製造活動のグローバル化, 労働環境の変化, 環境問題の深刻化など, 急激で大きな環境変化に直面し, 多くの共通する課題を抱えているのが現状である。これら世界の製造業が共通して直面している課題について, 先進各国の産・学・官が連携して, 共同研究開発を実施し, 解決を図るための仕組みがIMS(Intelligent Manufacturing System : 知的生産システム)プログラムで, 1989年に吉川先生(元東京大会総長, 現放送大学長)により生み出され, 日本から世界に提唱されたプログラムである。現在, 日本, アメリカ合衆国, オーストラリア, カナダ, 欧州連合及びスイスの6地域が参加している。今回ここでは, IMSプログラムの概要と国内でのIMSプログラムの取り組み状況を報告する。