抄録
近年,宇宙空間に存在するデブリが急増しているため,除去が必要である.しかし,デブリは通信機器などが存在しない非協力対象であるため,デブリからの位置情報が得られない。そのためチェイサー側で自律的に位置を推定する技術が必要不可欠である.本論文では角度情報しか得られない相対航法時において,逐次最小二乗法を用いたデブリ推定手法を提案する.また,デブリ近接時には角度情報を用いただけでは観測量の可観測性が低下し,軌道推定が困難になる.そこで,軌道マヌーバを組み合わせた手法について提案し,その結果を報告する.