日本衛生動物学会全国大会要旨抄録集
第54回日本衛生動物学会大会
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ヒメイエバエ科に属する3新種と6日本未記録種について
西田 和美
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p. 63

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抄録

ヒメイエバエ科は4属を含み、世界から約270種が記載されている。日本からはそのうちヒメイエバエ属(Genus Fannia)の45種とウスハラハエ属(Genus Piezura)野2種が記録されている。さらに、ヒメイエバエ属より3新種と6未記録種を報告する。3新種はすべてcarbonariaグループに属する。日本固有種には春の低山帯で発生する種類が多く、これらもこのような種である。3種のうち2種は皇居内で採集されている。さらに、F. corvina(Verrall), F. glauscens(Zett.), F. lineata(Stein), F. monilis(Hal.), F. norvegica Rind., F. pusio(Wied.)の6種を日本未記録種として報告する。このうち2種は全北区に、3種は旧北区に分布する。また、F. pusioは新熱帯区が起源の種だが、現在世界のアフリカや太平洋地域、ヨーロッパ、日本など熱帯や温帯に分布を拡大中である。

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© 2002 日本衛生動物学会
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