日本衛生動物学会地方支部大会要旨抄録集
第54回 日本衛生動物学会東日本支部大会要旨抄録集
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保健所にしばしば問い合せのある身近な害虫
岸 邦彦
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抄録
横浜市では,ねずみ族及び昆虫等に関する相談対応業務を市内18区役所福祉保健センターが行い,地域の特性や実情に応じた駆除指導等を行なっている。本市においては例年約9000件のそ族昆虫等に関する相談が寄せられるが,中でもハチ類の相談が最も多く,全体の約70%を占めている。その他の生物では,ねずみ族,ダニ類,シラミ類,ガ類等がいずれの年度ともに上位を占めている。ハチ類の中でもアシナガバチに関する相談が多く,60%を占めている。次いでスズメバチ20%,ミツバチ7%である。ねずみ族では,ドブネズミに対する相談が48%と多く,ハツカネズミ,クマネズミの相談は少ない。ダニ類は,ツメダニが35%を占め,アレルギーの原因ともいわれるチリダニの相談は年々少なくなってきている。シラミ類は,アタマジラミが90%以上を占め,ケジラミとコロモジラミの相談は少ない。またその他として,不快害虫とされるヤスデやカメムシについても,周期的に大量発生する関係から,相談件数が多くなる年もある。
これらのほか,生活環境の変化に伴って,かつてはあまり問題とされなかった昆虫等の相談も増えてきている。
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© 2003 日本衛生動物学会地方支部
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