2011 年 36 巻 3 号 p. 383-391
通園事業を行っている全国5施設(A型4カ所、B型1カ所)の通園者254名(2009年)、249名(2010年)の実態を調査した。A型では大島分類1~4が90%以上を占め、準・超重症児(者)は約20%であった。また、超重症児スコアの項目では経口摂取全介助や体位変換6回/日以上が2/3であり、気管切開・気管内挿管・鼻咽頭エアウェイも12%いた。B型はやや軽い傾向であった。各施設とも送迎時の対応、超重症児の受入れに人的・物的に種々の困難な要因を有していた。また、新超重症児スコアの妥当性については検証する必要がある。通園事業は、重症児(者)の医療・福祉に必須のものであり、充実・発展させるための安定した法制度化が喫緊の課題である。