日本重症心身障害学会誌
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第38回日本重症心身障害学会学術集会開催にあたって
北住 映二
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2012 年 37 巻 2 号 p. 199

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抄録
第38回日本重症心身障害学会学術集会を、東京で開催させていただきます。 重症心身障害児者への医療は、原因の究明、基礎疾患の治療など「治す」ことへの関わりとともに、「支える」という面が特に大きなものです。その内容は、様々な日常的な手だてと、手術も含む治療が組み合わされるようになり、深まりを見せています。また、医療的関わりの場は、病院、入所施設だけでなく、家庭、学校、通所など地域生活の場にも大きく広がっています。これにより、「いのち」だけでなく、安定した生活を支え、さらに、教育や広がりのある生活を支えるものとなってきています。その中で、いくつかの大きな課題も生じてきています。このような意味から、今回の学術集会テーマを、「『支える医療』としての重症心身障害児者医療-その広がりと深まり−」としました。 1日目は「深まり」という面での主に医学的なテーマを中心としたプログラムとしています。臨床にも詳しい林雅晴先生に、病理所見から見た病態理解について教育講演を御願いしました。昨年の学術集会のシンポジウムでの長谷川久弥先生のお話しをもっと詳しく聴きたいという会員が多数だったと思いますので、教育講演として、新生児期から成長後の時期まで非常に多数の例を内視鏡を中心に検査をされ治療されている経験から、あらためてお話いただきます。その後のシンポジウム1では、重症心身障害児者への使用が増加してきている非侵襲的呼吸器療法を主なテーマとして、全国調査の結果報告も含め検討と共通認識の場になるようにしたいと考えています。ランチョンセミナーでは、石川悠加先生にこの非侵襲的呼吸器療法などの基礎的な面を御講義いただきます。夕方には、恒例のファッションショーを開催しますので多くの方々が会場に残り参加されるよう期待いたします。 2日目は、基本的問題と社会的テーマ、「広がり」という面に対応する内容をメインにしました。日本の重症心身障害児者の医療福祉の歴史と意味を考えながら原点をあらためて確認したいという願いから、私たちの大先達のお一人であられる岡田喜篤先生に特別講演を御願いしました。昨年3月の大災害を仙台で被災し厳しい状況の中で在宅の重症児の支援に奔走された田中総一郎先生にも特別講演を御願いし、今後も大災害の発生が想定されている中で、特に在宅の重症心身障害児者の方たちにとって、経験した災害に際して何が大きな問題だったのかそして何を備えておくべきか、お話いただきます。栄養サポートチームでの検討が看護師も参加しながら行われるようになっていますが、重症児者の必要カロリー設定などについてデータを踏まえた現実的な考え方を提示されている口分田政夫先生にランチョンセミナーで御講義をしていただきます。 学校や地域施設などでの「医療的ケア」の問題は、重症児者医療の広がりの中で必然的に出て来たものです。医療的支援を行うことによって、重症な障害があっても前向きな広がりのある生活ができるように支えていく、また、家族の過大な負担なしに学校にも安定して通えるように支えていく、そのような基本的立場とその具体的な関わりの一つが学校等での「医療的ケア」の前進への私たちの関わりです。改正法がこの4月から実施された時期に当たって、この医療的ケアの基本的課題と具体的課題を行政からの参加も求めながら2日目のシンポジウムで考えていきたいと思います。 今回は演題の応募が200を越えました。発表は、口演、ポスターどちらでも可という御意向の方はポスターとさせていただきましたが、少数の方は御希望と違う発表形式とさせていただきました。御了承ください。口演については、1日目、2日目を上記のような重点テーマにそって配置しました。ポスター発表はこのような日程配置ではありませんが、展示は入れ替えなしで2日間継続展示します。口演2会場、ポスター発表2会場、合わせて4会場での同時進行ですが、同じ領域の内容が同時間に重ならないようにしました。多くの方に参加いただけるよう、2日目は土曜日になるように日程を組み、2日目のみ参加の場合の費用について配慮しました。多くの方々の参加を、お待ちします。 最後になりましたが、本学会学術集会は『讀賣光と愛の財団』の御後援により開催されますことを記し、感謝の意を表します。継続的な御厚情に深謝申し上げます。  第38回日本重症心身障害学会学術集会会長 心身障害児総合医療療育センター 北住 映二
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