抄録
目的
用手的呼吸介助(以下、呼吸リハ)で設定した胸郭圧は、リラックス効果が得られるか筋硬度計を用いて明らかにする
期間
2011年9月1日〜2012年1月15日
対象者
筋緊張時の筋硬度値7.0以上の患者4名
方法
1.筋硬度計で仰臥位での肩峰〜三横指下を10日間測定し筋緊張の平均値を設定
2.呼吸リハの胸郭圧は座圧計を用い患者毎設定
3.実施前後脈拍、呼吸、Wong-Bakerフェイススケールを用い表情・反応および筋硬度値を測定。(筋硬度値評価の有効性は50%以上減少)倫理的配慮:本研究以外データ未使用
結果
A氏の筋緊張時の筋硬度値12.0、実施後の筋硬度値5.6で脈拍99回/分が95回/分、呼吸20回/分が17回/分となり筋硬度値は60%減少し有効。B氏の筋緊張時の筋硬度値14.0、実施後の筋硬度値7.0で脈拍68回/分が65回/分、呼吸15回/分が13回/分となり筋硬度値は42%減少し有効。C氏の筋緊張時の筋硬度値14.0、実施後の筋硬度値5.0で脈拍102回/分が101回/分、呼吸19回/分が16回/分となり筋硬度値は65%減少し有効。D氏の筋緊張時の筋硬度値15.0、実施後の筋硬度値5.0で脈拍は実施前後92回/分で変化なし。呼吸も実施前後17回/分で変化なし。呼吸19回/分が16回/分となり筋硬度値は67%減少。患者4名とも、実施後の表情・反応は穏やかな表情。
考察
対象者4名とも、筋硬度値50%以上の有効性が得られたことは、胸郭圧を患者個々に設定し押圧強度を一定としたことで、筋の疲労度が最小限に抑えられ、リラックス効果が得られたと考える。吉田は「筋の硬度さにより筋肉の疲労度、筋肉の弾性の変化を測定することは筋の疲労度の指標」と述べている。呼吸リハ後の脈拍、呼吸、筋硬度値減少は、設定した胸郭圧にかかる支持面が安定しリラックスにつながったといえる。また、筋緊張を取り除くために関節可動域の中間位をとり実施したこともリラックスにつながったと考える。
結論
1.設定した胸郭圧での呼吸リハの手技はリラックス効果があった。