日本重症心身障害学会誌
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P-1-F1-15 改訂版医療現場の保育士と障がい児者の生活支援(事例集)作成への取り組み
沼倉 晃子尾賀 美知子
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2013 年 38 巻 2 号 p. 330

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抄録

はじめに 2007年に独立行政法人国立病院機構全国保育士協議会(全保協)では、保育士としての倫理綱領を採択し、2010年に倫理綱領事例集として出版した。しかし、障害者自立支援法と児童福祉法の改正、障害者基本法の改正、障害者虐待防止法の成立と福祉社会の取り巻く環境は常に変化をしている。目まぐるしく変化する福祉社会の中で時代のニーズに合わせた保育士の役割を再確認し、2013年に倫理綱領事例集の改訂版(改訂版医療現場の保育士と障がい児者の生活支援(事例集))を作成したので報告する。 方法 1.倫理綱領ガイドブック改訂版作成委員会の委員召集 2.法改正などを踏まえた倫理綱領改訂版の採択 3.国立病院機構で働く保育士による意見、事例を聴取 4.聴取を基盤とした事例集を作成 結果 福祉社会の環境や利用者のニーズの変化に合わせた具体的行動指針、規範となる倫理綱領事例集の作成をすることで、医療現場で働く保育士の新たな役割を確認することができた。 考察 時代に合った事例集を作成したことで、より身近に倫理綱領を意識することができ、利用者に対してより良いサービスの提供をする一助となった。全保協や国立病院機構で働く保育士としての資質向上や専門性の確立に使用することができ、市販本とすることで、広く一般の人たちにも医療現場で働く保育士の理解を広めるきっかけとなった。

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