抄録
重症心身障害児(者)の在宅支援の重要性がさらに言われてきているが、三重県の医療福祉施設では国立病院機構鈴鹿病院、国立病院機構三重病院、三重県立草の実リハビリテーションセンター、済生会明和病院なでしこで短期入所、日中一時支援(日帰り入院)および通所サービスが実施されている。昨年の本学会および本年の小児科学会総会にて地域性や重症度についてある程度各施設で分担されている状況および問題点について報告した。今回はその後の経過および課題について超重症児のほとんどを受け入れている三重病院スタッフへのアンケート結果も合わせて報告する。
対象方法
2010〜2013年度の各施設の短期入所、通所サービス利用状況、大島分類、超重症児スコア、年齢分布などアンケートを実施した。なお今回の調査には氏名年齢など個人を特定するデータは含んでいない。
結果
未就学児、超重症児はほぼ三重病院に集中し、学齢児は三重病院、草の実。 成人は鈴鹿、なでしこの利用者が多かった。三重病院以外は小児科医師不在または不足、あるいは看護師不足があり超重症児(者)の受け入れは困難であった。地域別には鈴鹿病院は北中勢、三重病院は中勢地区が多いが県下全域、草の実は全域、なでしこは南勢志摩地区の方の利用が多かった。短期入所利用者数では三重病院の受入れの増加があり昨年度より4施設合計で年間1831日・人から2359日・人に増加した。特に6〜9月の受入数の増加が著しく希望日の集中が問題であった。
考察
三重県は南北におよそ180kmあり医療度の高い児の受け入れを普段受診していない遠方の医療機関で行うことは患者側病院側双方の負担が大きくリスクも高い。受け入れ病床不足を補う視点からも地域のかかりつけ病院での受け入れが望ましいと思われるが、様々な問題があり進展していない。