日本重症心身障害学会誌
Online ISSN : 2433-7307
Print ISSN : 1343-1439
一般演題
O-2-D30 重症心身障害児(者)における夏の療育
−虫フェスティバル 目指せ!虫キング−
中嶋 智咲河本 亮子梶原 陽子北山 真奈美大路 初美久保田 千恵
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2014 年 39 巻 2 号 p. 282

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抄録
はじめに 当院の重症心身障害児(者)病棟ではプール遊びを設定しない利用者を対象に、室内における夏の療育を実施している。2013年度は虫をテーマとした遊びを実施したので報告する。 目的 1.触覚・聴覚・視覚・嗅覚それぞれの感覚を刺激する遊びを設置し、個々に合った遊びが楽しめるようにする。 2.他の参加者と楽しさを共感できるような雰囲気作りを行う。 方法 ≪対象者≫重症心身障害児(者)140名 ≪期 間≫2013年7月9日〜8月31日 ≪場 所≫第1療育訓練棟 内容 1.元祖 虫捕り木にとまっているカブト虫やクワガタ(模型)を網で捕獲する。2.本物のカブト虫を触ってみよう! 直接カブト虫に触れたり、エサとなるカブト虫ゼリーの匂いを楽しむ。3.本家 虫すくい タライの水面に浮いているカブト虫やクワガタ(模型)を専用の道具ですくう。4.夜光虫の世界 暗い空間で虫の声や光に反応する様々な虫(模型)を観賞する。5.激突!虫バトル ぜんまい式の虫をスタートラインに並べ、移動距離の長さを図るレース。※参加者全員で行う。6.虫キングの発表 20種類の中からキングとなる虫を発表した後、その虫を捕獲している利用者がその回の『虫キング』となる。 結果および考察 対象者140名の障害の程度は様々だが、コーナー別の遊びを実施したことにより好みに合った遊びを思う存分体験できた。医療処置等で参加が遅れた場合や、重症度が高く短時間の参加が好ましい利用者でも個々に合った遊びを選択できた。また持ち運びができる物品だったので、閉鎖病棟での実施が可能となり利用者の気分転換が図れた。 まとめ 今回、普段馴染みのない虫をテーマにしたことで、いつもとは違った利用者の反応や表情の変化を多く捉えられた。また複数の選択肢があることで利用者がより主体的に活動できたと考える。今後も季節に応じた遊びを計画し、日常生活に潤いがもてるよう努めていきたい。
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© 2014 日本重症心身障害学会
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