日本重症心身障害学会誌
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P-2-E25 都立府中療育センターの長期入所者を対象にした骨粗鬆症スクリーニング
冨永 惠子牛田 正宏
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2014 年 39 巻 2 号 p. 319

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抄録
はじめに 重症心身障害者(以下、重症者)では、ほとんどが寝たきりであり運動による力学的負荷が骨にかからないことから不動性骨粗鬆症を生じることが知られている。われわれの施設でも骨粗鬆症によると思われる脆弱性骨折が目立ってきている。今回、検査を承諾していただいた長期入所者を対象に骨粗鬆症のスクリーニング検査を行い、骨粗鬆症の実態を把握し今後の治療に結び付けたいと考えている。 対象 検査承諾が可能だった長期入所者169名で男64名、女105名。年齢は男性が17〜79歳、女性が15〜85歳。 方法 1)椎体骨折を除く脆弱性骨折の既往歴の有無 2)骨代謝マーカー測定:血清で1型プロコラーゲン-N-プロペプチド(P1NP)と酒石酸抵抗性酸性ホスファターゼ(TRACP-5b)を測定 3)脊椎2方向の単純X線撮影による椎体骨折の有無 4)超音波による踵骨の骨密度測定。 1)3)4)の結果から「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2011年版」の診断基準に従い骨粗鬆症の診断を行った。さらに薬物治療開始基準を参考にして薬物治療開始を判断した。骨代謝マーカーの測定は骨代謝の動態評価に用いた。 結果 骨粗鬆症と診断された長期入所者は、対象者の91%にあたり、男女では各々90%と91%とほぼ同じ比率で診断された。大島分類の寝たきり、座れる、歩行障害で対象者を分類した場合骨粗鬆症と診断された割合は各々81%、69%、50%であり、運動機能の低下に伴い骨粗鬆症の増加が認められた。 考察 重症者の脆弱性骨折をどのように予防するかが問題となって久しい。今回の骨粗鬆症スクリーニングで対象となった長期入所者の骨粗鬆症有病率は90%を超えており、当施設の長期入所者は脆弱性骨折に対する高リスク集団であり、骨折予防の観点から重症者に適した早急な骨粗鬆症治療が必要であると思われた。
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© 2014 日本重症心身障害学会
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