日本重症心身障害学会誌
Online ISSN : 2433-7307
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P-2-E30 ケアの個別性に関する職員の意識と現状
古家 正
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2014 年 39 巻 2 号 p. 321

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抄録
はじめに 重症心身障害児者に対するケアは同一ケアであっても個々で異なることが多く、個別性が高いと考えられる。個別性に沿ったケアは病棟全体で共通認識を持たなければ、一定の質が保たれたケアを提供することは難しい。個別性を踏まえ、統一されたケアを継続することは職員が意識的に取り組むべき課題である。 対象と方法 病棟看護職員20名に対しアンケートを実施。収集したデータを因子分析し、因子毎に「個別性の認識」、「実践状況」、「認識と実践の乖離」を示した。 結果 アンケートにおける43の設問項目を因子分析することにより、設問項目に影響を与えている共通因子を求め、5つに分類。因子1「基礎看護技術に関する管理と技術」因子2「日常生活に関する看護」因子3「安楽を保つための環境整備」因子4「技術を要する日常生活に関する看護」因子5「病棟で個人に対し決まった方法がある看護技術」と各々命名した。個別性が最も高いと思われているケア、個別性に沿ったケアが最もできていると思われるケアは因子3、最も認識と実践の乖離があるケアは因子5が抽出された。 考察 因子3は個々で拘縮、側彎、筋緊張の程度が違い、体位交換や褥瘡予防等各々に異なる工夫が必要であるケアが多く、個別性は高いといえる。しかし、認識と実践の乖離があるケアは因子5であり、提示物やファイルによる周知がされているがその活用が不十分な可能性も考えられる。ファイルや提示物での周知は意識を高めるために効果的な方法であるが、その活用については今後考えていかなければならない課題である。
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© 2014 日本重症心身障害学会
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