日本重症心身障害学会誌
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P-2-F27 重症心身障害児(者)におけるカルニチン欠乏の実態とレボカルニチン製剤使用の検討
久保田 美喜子川村 みや子伊東 宗行
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2014 年 39 巻 2 号 p. 330

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抄録
はじめに カルニチンはエネルギー産生に必須で、75%は食事から吸収されほとんどが骨格筋と心筋に存在する。近年、重症心身障害児(者)においてバルプロ酸ナトリウム(以下、VPA)などの薬剤や経腸栄養剤(以下、経腸剤)による二次性カルニチン欠乏が問題となっており、欠乏による高アンモニア(以下、NH3)血症、低血糖、心不全などが報告されている。今回、当園入所者の二次性カルニチン欠乏の実態とレボカルニチン製剤補充療法について検討した。 対象・方法 当園入所者50名を4群に分類 A群 食品摂取(以下、食品) VPA非服用 19名 B群 食品摂取 VPA服用 21名 C群 経腸剤摂取 VPA非服用 6名 D群 経腸剤摂取 VPA服用 4名 B、C、D群30名にレボカルニチン製剤を20mg/kg/日20週投与し、補充前後で血清遊離カルニチン濃度(以下、カルニチン値)血清NH3値を比較した。 結果・考察 補充前のカルニチン値の平均値はA群47.9μmol/l(正常値36.0μmol/l以下1名)、B群33.9μmol/l(12名)、C群33.2μmol/l(3名)、D群11.2μmol/l(4名)であった。食品であるA、B群ではVPA投与のB群の方が低値であった。経腸剤であるC、D群においてもVPA投与のD群の方が低値だった。NH3値の平均値はA群58μ/dl(基準値80μ/dl以上1名)B群93μ/dl(13名)、C群69μ/dl(1名)D群114μ/dl(3名)であった。食品であるA、B群ではVPA投与のB群の方が高値であった。経腸剤であるC、D群においてもVPA投与のD群の方が高値であった。経腸剤使用かつVPA服用しているD群では最もカルニチン値が低く、NH3値も高値であった。 レボカルニチン製剤投与によって、カルニチン値はC群の1例を除き20週後には正常値となった。NH3値は 投与前基準値以上であった17名のうち、20週後には13名が低下した。 重症心身障害児(者)においてカルニチン無添加の経腸剤やVPAによりカルニチンが低下し、高NH3血症を発症する場合があり、カルニチンの補充が必要と考えられる。
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© 2014 日本重症心身障害学会
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