日本重症心身障害学会誌
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P-2-F26 異なる2種のカルニチン添加経腸栄養剤使用経験の報告
小杉 百合子浅野 一恵山倉 慎二
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2014 年 39 巻 2 号 p. 329

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抄録
はじめに カルニチンは欠乏すると免疫能や心機能の低下などを来す必須アミノ酸であるが、従来の経腸栄養剤には含まれているものが少なく、経腸栄養剤の長期使用により欠乏しやすい。また重症心身障害児者(以下、重症児)ではバルプロ酸(VPA)やピボキシル基含有の抗生剤投与頻度が高く、二次性カルニチン欠乏症を起こしやすい。そこでカルニチン添加経腸栄養剤使用によりカルニチン欠乏症の改善を認めるか調査を行った。 対象と方法 当施設に入所、通院中の経腸栄養を行っている重症児11例に対し、カルニチン添加経腸栄養剤(アキュア®、アイソカル1.0ジュニア®)を投与した。投与開始前、3カ月後、半年後に血清遊離カルニチン、銅、亜鉛、総蛋白量を測定し検討した。全例大島分類1、年齢は8〜46歳、男性9名女性2名。経腸栄養剤はカルニチン添加前のアキュアEN800 ®が7例、ラコール®が3例、エンシュアリキッド®が1例であった。全例カルニチン製剤の投与は行っていなかった。7例でVPAを内服していた。 結果 開始前の血清遊離カルニチン(基準値36.0〜74.0μmol/l)は13.5±5.5μmol/lと全例低値であったが、3カ月後には45.5±12.1μmol/lと有意に上昇し(p<0.001)ほぼ正常値に達した。6カ月では3カ月と変化を認めなかった。アキュア®とアイソカル1.0ジュニア®とで差は認めなかった。銅、亜鉛、血清総蛋白量は開始前後で有意差を認めなかった。また2例でCFPN-PI投与3、6日後に急激なカルニチン低下を認めたが、1カ月後には自然に回復した。 考察 Lカルニチンの推奨投与量は30〜60mg/k/日であるが、今回カルニチン量として1.15〜8.09mg/kg/日の投与のみで血清遊離カルニチン値の著明な改善を認めた。食品としてカルニチン添加経腸栄養剤の使用は重症児のカルニチン欠乏症に有効である。
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© 2014 日本重症心身障害学会
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