日本重症心身障害学会誌
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P-2-F29 重症心身障害児(者)施設における体成分分析器(InBody S10®)の使用経験
小林 弘治上石 晶子有本 潔
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2014 年 39 巻 2 号 p. 331

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抄録
はじめに 重症心身障害児(者)において、栄養管理は重要な課題であるが、重症心身障害児(者)では基礎代謝量の測定が困難であり、正確な基礎代謝量に基づいた栄養摂取量の設定が課題であった。今回、体成分分析器InBody S10®(Biospace社製)を用いて体組成の測定および基礎代謝量の算定をし、従前から用いた基礎代謝算定値と比較・検討する機会を得たので報告する。 対象と方法 成人女性病棟内で、BMIが22kg/m2以上と標準値から上に外れた利用者5名を対象とし、InBody S10®を用いて体組成の分析を行った。本人の協力を得られないなど測定が困難であった例を除いた2名の結果を検討対象とした。 結果 症例1;42歳女性 診断名 アンジェルマン症候群 身長146.3cm、体重17.6kg、BMI 22.2kg/m2、分析結果:体脂肪率44.3%、筋肉量24.9kg、内臓脂肪面積119cm2、基礎代謝量942kcal(従前の計算方法では1,033kcal)であった。症例2;61歳 診断名 Epi、MR、脳炎後遺症 身長139cm 体重44.9kg、BMI 23.2kg/m2、分析結果:体脂肪率44.9%、筋肉量23.0kg、内臓脂肪面積104cm2、基礎代謝量900kcal(従前の計算方法では929kcal)であった。 考察 今回の分析では、いずれの症例も筋肉量が少なく、体脂肪率が高い状態で、分析結果から算定された基礎代謝量は、従前から用いてきた日本人の食事摂取基準(2005年版)による計算式から算出した数値より低値であった。当センターに長期入所中の利用者のうち、女性115名のBMIは平均16.3kg/m2であるが、利用者の高齢化に伴い体重が増加する利用者も増えてきている。体組成、基礎代謝量を把握した上での栄養管理、エネルギー摂取量の設定は重要と思われる。InBody S10®は90秒で測定ができ、臥位、座位、立位いずれの姿勢でも測定が可能であり、立位の保持が難しい症例が多い重症心身障害児(者)において栄養管理に有用と思われた。
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© 2014 日本重症心身障害学会
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