日本重症心身障害学会誌
Online ISSN : 2433-7307
Print ISSN : 1343-1439
ランチョンセミナー1
重症心身障害児(者)の特徴に配慮した経腸栄養剤の使い分け
徳光 亜矢
著者情報
ジャーナル フリー

2017 年 42 巻 1 号 p. 35-43

詳細
抄録
重症心身障害児(者)(以下、重症児(者))における経腸栄養は、対象となる重症児(者)の特徴を考慮した上で、多くの種類がある経腸栄養剤から適切なものを選ぶ必要がある。あらかじめ知っておくべき経腸栄養剤の特徴として、窒素源、含有する栄養素とその含有量、濃度、用途などが挙げられる。一方、対象者の特徴として、排便状況、摂取カロリー、低アルブミン血症の有無、流涎や発汗の多寡などを考慮する必要がある。経腸栄養が下痢やダンピング症候群などの原因となることもあり、症状にあわせた経腸栄養剤の選択を行わなければならない。また、選択する経腸栄養剤だけでは不足が予想される栄養素については、欠乏症状を来す前に補充することが望ましい。
著者関連情報
© 2017 日本重症心身障害学会
前の記事 次の記事
feedback
Top