日本重症心身障害学会誌
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O-2-C07 在宅移行支援利用児の交流会「ぴかぴか・ぷちとまとの会」を開催して
近藤 正子船戸 正久
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2017 年 42 巻 2 号 p. 211

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抄録
はじめに NICUや小児病棟に入院している重症心身障害児者の在宅移行支援を開始し、これまでに32名が利用し26名が在宅移行している。昨年より開催している在宅移行した家族の交流会の様子や終了後のアンケート内容を報告する。「ぴかぴか・ぷちとまとの会」の由来は、「どの子もその家族も自分らしく輝けるように」と、「大きくなるのに自分の幹太くするのではなく、他のモノを支えにして成長し、小さくても元気な赤い実をつけるとまと。在宅で頑張っている子どもたちもたくさんの支えの中で元気に育っている」である。 内容 参加は在宅移行した26家族のうち14家族で、本人14名とその家族35名(内きょうだい11名)で、スタッフは、医師・看護師・リハスタッフ・臨床工学士・ホスピタルプレイスペシャリスト・医療ソーシャルワーカー等30名であった。 今年は、昨年のアンケートの「お話がしたい」、「テーマを決めて意見交換」等の内容より、事前に聞きたいことを募集してグループで意見交換会を実施した。グループには進行と記録として職員も参加した。事前に聞きたいことの内容をまとめると、ケアに関するアイデアグッズ、家に帰って生活してみて気付いたこと・少し大変だったこと、次子出産時どうだったか、きょうだいとの関わり、家族旅行へ行くときに気を付けること、就学準備・生活、災害時の対策という内訳になった。意見交換の時間を30分ほど設けたが、家族もスタッフも良かったが時間が足りなかったとの意見が多かった。他にも自由交流時間も設けた。 交流状況は、「新しい人とはできなかった」が1名、「連絡の交換は出来なかった」が7名であった。今後在宅移行の方へのピアサポートは全員が「OK」という結果であった。 まとめ この会を通して、いろんな話ができる場所がある、役に立ちたい、情報を知りたい、仲間を作りたいという家族の思いが伝わり、さらに希望を聞きながら家族と共に発展できればと考えている。
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© 2017 日本重症心身障害学会
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