日本重症心身障害学会誌
Online ISSN : 2433-7307
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第3回看護研究応援セミナー
実践の中から看護研究のテーマを探そう
石井 美智子田中 千鶴子倉田 慶子
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2018 年 43 巻 2 号 p. 236

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抄録
「看護研究に取り組んでいる看護師さんの力になりたい」という思いから、看護研究応援セミナーを企画して参りました。昨年は、「事例検討から事例研究へ」というテーマでセミナーを開催いたしました。事例検討は、看護実践における法則性を見出す優れた方法です。しかし、その事例をまとめた時に、必ずしも看護研究になっていないこともあり、「どのように発展させれば研究になり得るのか」を考えました。グループディスカッションでは、日頃、取り組んでいる看護研究について、さまざまな意見が出されていました。今回のセミナーに参加して「研究と事例報告の違いが分かったが、先行研究が少ない分野のため、どのように文献を活用してテーマを絞ればよいのか分からない。」などの、意見も出ました。研究に取り組む際の課題は、尽きないように感じています。 そこで、第44回(2018年)学術集会東京大会においては、「実践の中から看護研究テーマを探そう」をテーマに、普段の利用者とのかかわりの中から看護研究テーマを絞り込み、ケアの疑問を看護研究として探求するには、どのような過程をたどれば良いのかを検討します。看護研究のテーマの絞り込みに苦労したことはないでしょうか?「あれも気になる」「これも気になる」と、テーマが複数出てきてしまい、なかなか一つのテーマに絞り込めずに「決められない」と、迷ったりしていませんか?日常の看護実践で疑問に感じること、利用者さんが抱えている問題の背景にあること、知りたいことはたくさんありますが、1つの研究で取り扱えるのは、1つのテーマです。 そこで、今回の看護研究応援セミナーは、知りたいことに積極的に取り組める看護研究のテーマの見つけ方を皆さんと検討したいと思います。鈴木真知子先生には、「研究目的が曖昧であったり、大きすぎて、必然的に方法の焦点が定まらず、目的に応じた方法になっていない」時にどのようにテーマを絞り込んでいけば良いのかを事例を提示して頂きながら、お話して頂きます。また、仁宮真紀さんには、日常の看護実践からどのように研究に結び付けているのかを小児看護専門看護師の活動を通して、お話しして頂きます。その後、参加している皆さんとテーブルディスカッションを予定しています。看護研究に関する悩みや意見交換を活発に行える場になるように企画しています。 ・日時:2018年9月28日(金) 10:30~12:00  ・会場:タワーホール船堀 桃源の間 ・対象:50名程度(看護研究初心者、初心者を支援する立場にある方) ・内容:1.主催者挨拶 倉田慶子(5分) 2.研究の進め方を一緒に考えてみましょう!!    鈴木真知子(四天王寺大学看護学部設置準備室)(20分) 3.看護師が抱くちょっとした疑問を院内研究につなげるための支援   −看護師のモチベーションの向上を目指して−    仁宮真紀(心身障害児総合医療療育センター)(20分) 4.ラウンドテーブルディスカッション(30~40分)   ファシリテータ:石井美智子(医療法人ふたば会うちおグリーンクリニック)           田中千鶴子(神奈川工科大学)           佐藤朝美(横浜市立大学)           濵邉富美子(東海大学)           倉田慶子(東邦大学) 5.まとめ 倉田慶子(5分)
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