日本重症心身障害学会誌
Online ISSN : 2433-7307
Print ISSN : 1343-1439
シンポジウム1:重症心身障害児者の移行期医療
障害があっても人として皆に愛され最後まで生きていくことのできる社会を目指して
中村 知夫
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2024 年 49 巻 1 号 p. 47-50

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抄録
少子高齢化が進む中で、日本では、多くのChildren with special health care needs (CSHCN)や、医療的ケア児がいることが明らかになっている。これらの子どもたちの多くが障害を抱えながら成人期を迎え、小児期発症の疾患を持った障害者に対する支援の新たな枠組みの構築が急務となっている。時代とともに、障害を持った子どもや成人そしてその保護者の思いが、最後まで地域の一員として生活したいという思いを実現する社会の構築に向かっている。小児期に発症した疾患を持つ患者が、その後の人生をどのように過ごしてゆけるかを自ら考え、その考えを実現できることと、小児期に介護の主体が保護者であったものから、社会に移行することを目的とした成人移行の実現のためにはまだまだ解決すべき問題は多い。重症心身障害児者(以下、重症児者)の成人移行に関しては、重症児者施設は児者一貫支援の制度の中で、長年非常に重要な役目を持っており、その価値は今後も大切にされていくべきと考える。一方で、重症児者施設でも、多くの入所者が高齢となり、悪性疾患などの成人期の疾患の治療を必要としたり、保護者が存命のうちにAdvanced Care Plan(ACP)についても考えることを必要としたりする入所者が増えている現実がある。また、多くの人がインクルーシブな社会の実現を願う中で、最後まで地域で暮らしたいと考える障害者や家族の思いを実現することも求められており、そのためには、地域の中に、障害者が成人期の疾患となった場合も救急時対応も含め適正な医療を受けるための支援ネットワークが必要であり、重症児者施設にも新たな役割が求められている。
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© 2024 日本重症心身障害学会
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