抄録
2021(令和3)年に「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律(以下、医療的ケア児支援法)」が施行されて約2年が経過した。各地の様々な保育機関や教育機関において地域社会の中で医療的ケア児を育てていく取り組みが開始されている。医療的ケアそのものは、子どもの状態によって「あったりなかったり」することがある。医療的ケアがあってもなくても、子どもと家族が慣れ親しんでいる地域社会で望んだように生活することができるための継続的な支援が求められている。本シンポジウムの演者は、医療的ケアがある子どもを受け入れたこども園の看護師と保育教諭、看護師が配置されていない保育園で医療的ケアがある子どもを受け入れた保育園の保育士、医療的ケア児の訪問看護を行っている看護師、医療的ケア児等支援センターに勤務している医療的ケア児等スーパーバイザーの看護師、当事者の家族の5組である。様々な場や環境において、医療的ケア児へのより良いケアのあり方を発信し続けているシンポジストの方々から、子どもの生活の様子やケア実践を紹介していただいた。本シンポジウムを通して、医療的ケアがあってもなくても変わることがないケアのあり方や、ケアを提供する側とケアを受ける側が大切にしていきたい考え方や想いを共通認識し、すべての子どもたちの最善の利益につながる支援を考えていきたい。