抄録
【目的】外用抗真菌剤の角層内薬物分布を把握することは、作用部位での有効性証明に不可欠であり、適正な投薬頻度や投薬期間等を設定するための情報として極めて有用である。今回我々はモルモットを用いた皮膚水平断スライス標本による角層内薬物濃度分布測定法(in vivo)を確立し、新たに承認されたルリコナゾールの角層内分布について検討するとともに、同標本を用いた薬物濃度と抗真菌活性の相関性についても併せて検討した。【方法】Hartley 系・雄性モルモットの後肢足底部 (6×15 mm) に 1% ルリコナゾールクリーム 10 μL を塗布した。投与 24 時間後に薬剤塗布部位を摘出し、生検用パンチで打ち抜いた後、凍結ミクロトームを用いて水平に薄切し、皮膚スライス標本を作製した。作製したスライス標本は皮膚表面から1枚毎に LC/MS/MS によるルリコナゾールの定量と Trichophyton mentagrophytes を用いた抗真菌活性の評価に供した。角層内の抗真菌活性は顕微鏡下で感染状態を観察すること (1) により評価した。【結果・考察】1% ルリコナゾールクリームは有効成分であるルリコナゾールが角層深部まで良好な分布を示すとともに、優れた薬効を示すことが確認された。(1) 冨山ら、皮膚内抗真菌活性評価法の確立、2005 年医真菌学会総会発表