抄録
症例 1、49 歳女性。既往歴としてサルコイドーシスを合併。数年前より右一趾爪甲約半分の基部まで白濁がみられていた。爪甲の KOH 検鏡にて不正整の菌糸を多数認めた。サブロー培養にて Aspergillus flavus が同定された。
症例 2、28 歳女性。既往歴、特になし。一年ほど前より全趾爪甲の表層の白濁と凹凸不整に気づいた。爪甲の KOH 直接検鏡にて不正整の菌糸を認めた。サブロー培養にて Aspergillus tereus が同定された。イトラコナゾール内服にて加療を行った。
症例 3、54 歳男性。既往歴、特になし。2 ヶ月前より右一趾爪甲の白濁を認めていた。その後に患趾の爪の中心が割れた以外、爪の外傷等の既往はない。割れた爪は治癒したが、爪甲下に黒色の色調が透見されるようになったため受診した。爪甲下角質の KOH 直接検鏡にて、アスペルギルスに特有な頂嚢、分生子柄を無数に認めた。サブロー培養にて Aspergillus niger が同定された。イトラコナゾール内服にて加療を行った。菌種の同定は千葉大学の真菌医学研究センターに依頼した。