日本医真菌学会総会プログラム・抄録集
Print ISSN : 0916-4804
第49回 日本医真菌学会総会
セッションID: P-113
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カンジダ性毛瘡の1例
*竹之下 秀雄
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抄録
64 歳、男性。初診の約 2 カ月前より須毛部に皮疹。近医で加療したが改善せず、2003 年 7 月 30 日当科初診。初診時、須毛部に紅斑と毛孔一致性の丘疹がみられた。毛根の KOH 直接鏡検で、毛根の囲りに真菌要素が認められたが、真菌が毛根内に浸入している所見は得られなかった。また KOH 直接鏡検のため毛根を引き抜こうとしたが、容易に抜けなかった。毛根の巨大培養でクリーム状のコロニーが得られ、コロニーの 1 部で生化学的同定を試みたところ、Candica albicans と同定された。以上より、本例をカンジダ性毛瘡と診断した。治療としてイトラコナゾール 50 mg/日 4 週間内服したところ軽快した。初診時の末血、生化学、尿の一般検査では異常がなかった。毛孔一致性の膿疱や丘疹を生じる皮膚カンジダ症は、カンジダ性毛包炎、カンジダ性座瘡と呼ばれ、特に須毛部に毛孔一致性の膿疱や丘疹を生じ、尋常性毛瘡や白癬性毛瘡と臨床像が類似する皮膚カンジダ症はカンジダ性毛瘡と呼ばれる。カンジダ性毛瘡の特徴として、毛根内に菌要素が認められることが少なく、そのため易抜毛性が認められないことである。奥村らの報告(2002 年)によると、1977 年来、本邦で報告されたカンジダ性毛瘡は 13 例で、36 歳から 87 歳までの男性であった。13 例中、11 例で C. albicans が同定され、5 例で毛根内に真菌要素が認められたが、8 例で真菌要素が確認されなかった。
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© 2005 日本医真菌学会
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