抄録
症例:日齢 1、男児。自然経膣分娩、正期産にて出生。出生時体重 3412 g。母親が分娩 2 週間前にカンジダ性膣炎の診断にて治療を受けた。出生時既に、躯幹に紅斑、小水疱の散在を認め、生後 24 時間のうちに全身に拡大したため、当院 NICU に入院となる。抗生物質および抗ウイルス剤の全身投与が開始され、翌日当科を初診。臨床検査所見では WBC 9900(stab 10%、seg 79%)、CRP 0.39 と軽度上昇を認めたが全身状態は良好であった。菌学的所見:膿疱蓋からの直接鏡検にて仮性菌糸と胞子塊を認め、サブローブドウ糖寒天培地にて乳白色ペースト状コロニーの発育を認めた。カンジダカラー、カンジダチェックより Candida aibicans type A と同定した。治療経過:日齢 3 より 5 日間、フルコナゾールの全身投与を行った。皮疹は約 1 週間で落屑、治癒した。以上より本症例を母体のカンジダ膣炎からの上行性感染による先天性皮膚カンジダ症と診断した。