抄録
マラセチア属真菌は現在11菌種から構成されている。本菌は、皮膚の常在菌の一つで、頭部・顔面・胸部・背部等脂漏部位に多く分布している。マラセチアによって生じる疾患には、感染症である癜風、マラセチア毛包炎、マラセチア敗血症があり、関連疾患には、フケ症及び脂漏性皮膚炎、顔面・頚部のアトピー性皮膚炎が主体である。10 年前には 2 菌種にしか分類できなかったマラセチアが再分類されて 11 菌種となったことで、本菌の分布状態や病変とのかかわりなど様々な事項について検索が行なわれてきている。近年では、培養法では存在するすべての菌種が検出できないことが判明し、非培養法によって健常皮膚、病変部における菌種の検索が行なわれている。本シンポジウムでは現在まで報告されてきた内容について整理して報告する。